CX-5に乗っていて、サイドミラーが途中で止まる・最後まで格納しないといった挙動に気づき、不安を感じたことはないでしょうか。
あるいは、これからCX-5の購入を検討している中で、「故障が多いのでは」「リコール対象なのでは」と気になり、検索された方も多いはずです。
サイドミラーは毎日の乗り降りで必ず使う装備だからこそ、小さな違和感でも気になりやすいポイントといえます。
結論から言えば、CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状は一部で事例が報告されているのは事実です。
ただし、それがすべて致命的な欠陥やリコールに直結する問題かというと、話はもう少し整理する必要があります。
電動格納ミラーという装備の構造や使われ方を理解すると、過度に不安になる必要がないケースも見えてきますね。
本記事では、CX-5のサイドミラーが途中で止まる原因を冷静に整理し、故障やリコールとの関係、修理費の目安まで解説します。
さらに、**「自分のCX-5は大丈夫なのか」「購入前に回避する方法はあるのか」**といった疑問にも触れながら、判断の軸をわかりやすくまとめました。
CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状とは?故障なのか
CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状は、「故障では?」と不安になりやすいポイントです。
格納や展開がスムーズでない場合、モーターや内部機構の不調を疑う人も多いでしょう。
ただし、この症状は必ずしも深刻な故障とは限らず、構造や使用環境によって起こるケースもあります。
まずは症状の特徴を整理していきます。
CX-5で報告されている「サイドミラー途中停止」の具体例

CX-5では、サイドミラーの電動格納・展開時に途中で止まる、動きが不安定になるといった症状が一部オーナーから報告されています。
いきなり完全に故障するケースは少なく、多くは違和感として現れる段階があるのが特徴。
以下は、実際によく見られる具体例です。
よくある症状パターン
- 格納途中で止まる
ミラーが途中まで動いたあと止まり、再操作すると動く場合と動かない場合がある。 - 開閉時に片側だけ遅れる
左右同時に操作しても、片方だけワンテンポ遅れて動く、もしくは動きが鈍い。 - 寒い朝や雨天後だけ発生する
冬場の冷え込みや雨のあとに症状が出やすく、気温が上がると改善することもある。 - 完全に動かなくなる前兆パターン
異音・引っかかり・途中停止を繰り返したあと、最終的に動かなくなるケース。
症状の出方と状態の目安
| 症状の状態 | 想定される段階 | すぐ修理すべきか |
|---|---|---|
| たまに途中で止まる | 初期症状 | 様子見可 |
| 左右で動きに差が出る | 劣化進行 | 注意 |
| 天候で症状が変わる | 環境影響 | 予防推奨 |
| 完全に動かない | 故障 | 修理必要 |
このように、CX-5のサイドミラー途中停止は段階的に悪化する傾向が見られます。
突然壊れるというより、「あれ?」という違和感が積み重なっていくイメージです。
CX-5特有の不具合?それとも他車でも起こる現象?

サイドミラーが途中で止まる症状を聞くと、「CX-5固有の欠陥では?」と不安になるかもしれません。
しかし結論から言えば、この現象はCX-5だけに限った不具合ではありません。
電動格納ミラーという装備そのものが、構造上どうしても消耗を避けられない仕組みだからです。
電動格納ミラーの構造的特徴
電動格納ミラーは、内部に
- 小型モーター
- ギア(減速機構)
- アクチュエーター
- グリス(潤滑剤)
といった部品を持ち、小さな力で確実に動かす精密構造になっています。
その分、経年劣化や環境の影響を受けやすい装備なのです。
CX-5だけが多いわけではない理由
- 駐車のたびに自動格納される
- 雨・砂埃・凍結など外的要因にさらされる
- 使用回数が非常に多い
これらはCX-5に限らず、SUVやミニバン、セダン、スポーツカーでも共通です。
実際、筆者が所有しているスポーツカーでも、サイドミラーが途中で止まり、もう一度スイッチを押すと畳めるという挙動を見せることがありますね。
消耗系トラブルとしての位置づけ
| 視点 | 評価 |
|---|---|
| 設計不良 | 可能性は低い |
| CX-5特有 | いいえ |
| 消耗部品 | はい |
| 予測・回避 | ある程度可能 |
リコール対象なのか?公式対応と実際の扱い

サイドミラーが途中で止まる症状を見ると、「これはリコール対象では?」と感じる方も多いでしょう。
ただし、この症状はリコールの定義には基本的に当てはまりません。
まずは、その線引きを整理します。
リコールの定義と今回の症状の線引き
リコールとは、
- 走行安全性に重大な影響がある
- 法規に適合しない恐れがある
- 事故につながる可能性が高い
こうした条件を満たす場合に実施されます。
一方、サイドミラーの途中停止は視界そのものが失われるケースは少なく、走行不能や事故直結とは言いにくいため、リコール対象になりにくいのが実情です。
なぜリコールにならないのか
- ミラー自体は手動で調整可能
- 完全に動かなくなる前に前兆が出やすい
- 個体差・使用環境の影響が大きい
このように、設計欠陥というより消耗や使用条件に左右される事象と判断されやすい点が理由です。
「リコールではない=安心/不安」の誤解
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| リコールでない=問題なし | 消耗劣化は起こりうる |
| リコールでない=欠陥車 | そうとは限らない |
| リコールなら危険 | 内容次第 |
重要なのはリコールかどうかで一喜一憂することではなく、症状の進行度を見極め、必要なら対処することでしょう。
CX-5のサイドミラートラブルは回避できる?判断ポイントと対策
CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状は、必ずしも避けられない故障ではありません。
電動格納ミラーの特性を理解し、日常の使い方や状態を把握しておくことで、トラブルを予測・回避できるケースもあります。
ここからは、判断の目安となるポイントと、実践しやすい対策を整理していきます。
原因はモーター?アクチュエーター?本当のポイント

サイドミラーが途中で止まると、「モーターが壊れたのでは」「アクチュエーター交換が必要?」と考えがちです。
確かに修理の現場ではそれらの部品交換が行われますが、それは結果であって本質ではありません。重要なのは、なぜそこに負荷がかかったのかという視点です。
モーター・アクチュエーターの役割
| 部品 | 役割 |
|---|---|
| モーター | ミラーを開閉させる動力源 |
| ギア | 回転力を減速しトルクを増幅 |
| アクチュエーター | 開閉動作を制御・伝達 |
これらは小型かつ精密な構造のため、わずかな抵抗増加でも動きが鈍くなる特徴がありますね。
故障の「直接原因」と「本質的原因」
- 直接原因
- モーターの出力低下
- ギアの摩耗
- アクチュエーターの動作不良
- 本質的原因
- 開閉回数の多さ
- 雨水・砂埃の侵入
- 冬場の凍結状態での作動
- グリス劣化による抵抗増加
多くの場合、後者が積み重なった結果として部品トラブルが表面化するのです。
使用頻度・環境が寿命を左右する
| 使用状況 | 影響 |
|---|---|
| 毎回自動格納ON | 消耗が早まる |
| 屋外駐車 | 雨・砂の影響大 |
| 冬場の多用 | 凍結負荷増 |
つまり、サイドミラートラブルは使われ方で寿命が変わる消耗系部品と捉えるのが現実的でしょう。
自分のCX-5は大丈夫?故障前に見抜くチェックポイント

サイドミラーの不調は、完全に動かなくなる前に必ず前兆が現れます。
重要なのは、「今すぐ修理が必要な状態なのか」「まだ様子見で問題ない段階なのか」を見極めること。
ここでは、日常で確認しやすいポイントに絞って整理します。
動作の変化から判断する(スピード・左右差・引っかかり)
まず確認したいのは、開閉時の動作そのもの。
以下のような変化があれば、内部抵抗が増え始めている可能性があります。
- 開閉スピードが以前より遅くなった
- 最初の動き出しが重く、一瞬止まる
- 左右で動きに差がある
- 途中で引っかかる感触がある
特に左右差が出ている場合、片側の消耗が先行しているケースが多く見られます。
この段階では、すぐに故障とは限らず、注意しながら使用できる状態ともいえますね。
環境による変化で見極める(季節・天候と症状)
次に重要なのが、症状が出る条件です。
環境依存かどうかで、進行度をある程度判断できます。
| 条件 | 症状の傾向 | 判断 |
|---|---|---|
| 寒い朝 | 動きが鈍い | 初期 |
| 雨天後 | 途中停止 | 初期〜中期 |
| 気温上昇 | 改善する | 様子見可 |
| 常時不安定 | 変化なし | 注意 |
環境によって症状が変わる場合は、まだ使用可能な段階であることが多い一方、天候や季節に関係なく発生する場合は、対策や修理を検討すべきサインでしょうか。
購入前・中古検討時に回避するための見極め方

CX-5のサイドミラートラブルは、購入前の確認である程度リスクを下げることが可能です。
重要なのは「不具合を完全に避ける」よりも、「状態を把握したうえで納得して選ぶ」視点なのです。
試乗・現車確認で見るべきポイント(動作・設定)
現車確認では、必ずサイドミラーの動作をチェックしましょう。
- エンジン始動時の自動格納・展開がスムーズか
- 左右で動作スピードに差がないか
- 途中停止や引っかかりがないか
あわせて、自動格納設定が常時ONになっていないかも確認ポイントです。
頻繁に格納されてきた個体ほど、消耗が進んでいる可能性があります。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 動作 | 途中停止・遅れ |
| 左右差 | 同時に動くか |
| 設定 | 自動格納ON/OFF |
年式・使用環境から考える(過度に避けない判断)
年式が新しくても、屋外駐車・使用頻度が高い車両は消耗が進んでいる場合があります。
逆に、年式が古くても屋内保管・使用頻度が低ければ問題ないケースも少なくありません。
重要なのは、
- 年式だけで切らない
- 症状が出ているかどうかを見る
という姿勢です。
サイドミラーは消耗系部品であり、致命的欠陥ではないため、過度にCX-5を避ける必要はありません。
状態を理解したうえで選べば、十分安心して購入できるでしょう。
修理費はいくら?モーター交換・アクチュエーター交換の現実

サイドミラーの不調で気になるのが修理費ですが、実際には想像より極端に高額になるケースは多くありません。
内容ごとの目安を把握しておくことで、過度な不安を避けられます。
修理内容別の費用目安と対応方法
症状や修理方法によって費用は変わりますが、おおよその目安は以下の通り。
| 修理内容 | 目安費用 | 備考 |
|---|---|---|
| モーター交換 | 約2〜4万円 | 片側のみ |
| アクチュエーター交換 | 約3〜5万円 | 工賃含む |
| ミラーAssy交換 | 約6〜8万円 | 重症例 |
ディーラー修理は安心感がある一方、社外修理や中古部品対応を選べば費用を抑えられるケースもあります。
想定コストとしてどう考えるか(価値への影響)
- 消耗部品として想定内の出費
- 走行性能・安全性への影響は小さい
- 修理しても車両価値が大きく下がることはない
CX-5は流通台数が多く、修理実績も豊富な車種です。
サイドミラーが壊れたからといって、車としての評価が大きく落ちる話ではありません。
あらかじめ「この程度のコストはあり得る」と理解しておくことで、冷静に対応できます。
CX-5サイドミラーが途中で止まる原因 まとめ
記事ポイント
- CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状は、一部オーナーで報告されている
- 致命的な欠陥やリコール案件ではなく、電動格納ミラー特有の消耗系トラブル
- モーターやアクチュエーターは直接原因であり、本質は使用頻度や環境の影響
- 動作の違和感や季節・天候による変化から進行度を判断できる
- 購入前の試乗・現車確認でリスクは十分に見極め可能
- 修理費は想定内の範囲で、車両価値が大きく下がる話ではない
CX-5のサイドミラーが途中で止まる症状は、不安を感じやすいポイントですが、冷静に見れば過度に恐れる必要はありません。
構造を理解し、症状の段階を見極めることで、回避や対処は十分可能です。
CX-5全体の完成度や魅力を否定するような問題ではなく、**「知っていれば判断できる事象」**として捉えることが重要だといえます。
参考リンク
