トヨタ・ハリアーは上質なデザインと静粛性で高く評価され、街乗りSUVの代表格として人気を集めています。
そんな中で「ハリアーに7人乗りはあるの?」「三列シートの新型はいつ登場するの?」という疑問を持つ方も少なくありません。
結論から言えば、ハリアーに7人乗りの設定はありません。
どのグレードも5人乗り仕様のみで、ファミリー層からは「子供3人では少し厳しい」という声も聞かれます。
ではなぜ、広いボディサイズを持ちながら三列シートを採用していないのでしょうか。
そこにはハリアーが目指す「高級感と快適性を最優先にした設計思想」があります。
またトヨタのSUVラインナップ全体で見ると、7人乗りの役割を担うモデルは別に存在しているのです。
本記事では、ハリアーが7人乗りを採用していない理由をわかりやすく解説しつつ、**「今後の新型で登場する可能性」や「代わりに選びたい7人乗りSUV」**まで詳しく紹介します。
ハリアーの魅力を理解したうえで、自分のライフスタイルに合う一台を選ぶ参考にしてください。
ハリアーに7人乗り(三列シート)はある?現行モデルの定員と実用性
スタイリッシュなデザインと高級感で人気のハリアーですが、「7人乗りはあるの?」という疑問を持つ人も多いようです。
ここでは、現行モデルの定員構成や三列シート非採用の理由、そして5人乗りとしての実用性をわかりやすく解説します。
現行ハリアーは「5人乗りのみ」設定|定員と座席構成

現行ハリアー(4代目)は全グレード共通で5人乗り
現行ハリアー(4代目・2020年〜)は、すべてのグレードで定員5名の2列シート仕様となっています。
Z、G、S、そしてPHEVモデルを含め、三列シート(7人乗り)設定は一切なし。
ボディサイズだけを見れば7人乗りも可能に見えますが、実際は後席の快適性やラゲッジスペースを優先した設計です。
トヨタ公式サイトでも「定員5名」と明記されており、「ハリアー 何人乗り」で検索する人の多くが最初に確認すべきポイントといえます。
5人乗りでも広さと快適性は十分
7人乗りは存在しないものの、5人乗りとしての実用性は非常に高いのがハリアーの魅力です。
後席はリクライニング機構を備え、膝まわりや頭上空間にも余裕があります。
また、荷室容量は409Lとゆとりがあり、スーツケースやベビーカーも積載可能。
全席で静粛性と乗り心地が優れているため、長距離ドライブでも快適ですね。
家族4人程度での使用には最適で、「無理に7人乗りにするより快適さを優先したSUV」という設計思想が感じられる一台です。
なぜハリアーは7人乗りを採用していないのか

クーペSUVデザインが生む制約|ルーフ形状と3列目の問題
ハリアーが7人乗り(三列シート)を採用していない最大の理由は、クーペSUVスタイルのデザインにあります。
ルーフラインが後方に向かって滑らかに下がるため、3列目を設けると天井高が確保できず、乗員の頭上空間が極端に狭くなるのです。
さらに、リヤゲートを傾斜させたデザインは荷室容量の減少にもつながるため、ハリアーでは「見た目の美しさと上質さ」を優先した形になっていますね。
プラットフォーム的には可能、しかし快適性を重視
現行ハリアーが採用するTNGA-Kプラットフォームは、もともと7人乗り対応が可能な構造。
実際にこのベースを使った「ハイランダー」や「クラウンエステート」などは3列シートを備えています。
しかしハリアーでは、以下のような理由から採用を見送っています。
- 静粛性を最優先:遮音材やボディ剛性強化で高級感を重視。
- 車重増加を回避:三列化により燃費・走行性能が低下する。
- 上質な室内空間の維持:2列構成で後席のゆとりを確保。
トヨタSUV内での明確な棲み分け
トヨタではSUVラインナップが非常に豊富で、各モデルに明確な役割が与えられています。
その中でハリアーは「上質で静かな都市型SUV」として位置づけられており、ファミリー向け7人乗りSUVのポジションは以下の車種が担っています。
- RAV4:ハリアーと同サイズ、アクティブ層向け。
- ハイランダー:海外向け7人乗りモデル。
- アルファード/ヴェルファイア:完全なファミリー需要向け。(高級志向か)
中古車でも「7人乗りハリアー」は存在しない

初代から現行まで一貫して5人乗り|「7人乗りハリアー」は存在しない
結論から言えば、中古市場にも7人乗りのハリアーは存在しません。
初代(1997年)から現行の4代目(2020年〜)に至るまで、すべてのモデルが定員5名の2列シート仕様です。
中古車検索サイトで「7人乗り」と表示されているものは、ほとんどが誤表記やシステム上の分類ミスによるものです。
ハリアーは発売当初から「高級感と快適性を兼ね備えた5人乗りSUV」というコンセプトを貫いており、ファミリー向けに7人乗りを求める層は、別車種(アルファードやハイランダーなど)へと誘導されてきました。
したがって、仮に中古市場で「7人乗りハリアー」を見つけた場合は、必ず実車確認と仕様欄の再チェックが必要です。
5人乗りでも十分な広さと快適性を確保
7人乗り仕様は存在しませんが、ハリアーの5人乗りとしての完成度は非常に高いといえます。
後席はリクライニング角度が大きく、足元にも余裕があり、大人が長時間乗っても疲れにくい設計です。
さらに、荷室容量は約409Lを確保し、ベビーカーや旅行用スーツケースも楽に収納可能。
ラゲッジアンダースペースも備え、整理しやすいのもポイントですね。
とくにZグレード以上では、静粛性と内装質感が高く、2列シートに特化した上質SUVとしての完成度が際立ちます。
つまり、ハリアーは「人数を乗せるSUV」ではなく、乗る人全員が快適に過ごせるSUVという方向性を明確にしたモデルなのです。
7人乗りハリアーはいつ登場する?新型の可能性と家族向け代替SUV
先述のとおり現行ハリアーには7人乗り設定がありませんが、「次の新型で登場するのでは?」と期待する声も多くあります。
ここでは、5代目ハリアーの登場時期予想や7人乗り化の可能性、さらに家族向けの代替SUV候補について詳しく見ていきましょう。
新型ハリアーはいつ?5代目登場予想と方向性

歴代ハリアーのモデル周期から見る新型登場予想
トヨタ・ハリアーは1997年の初代登場以来、約6〜7年ごとにモデルチェンジを行ってきました。
以下の表を見てもわかる通り、現行(4代目)の登場からすでに5年が経過しており、次期モデルとなる5代目ハリアーの登場は2026〜2027年頃が有力視されています。
| 世代 | 発売年 | 主な特徴 | 定員 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 初代(XU10系) | 1997年 | 日本初の高級クロスオーバーSUV | 5人 | レクサスRX初代と兄弟車 |
| 2代目(XU30系) | 2003年 | 内装質感・静粛性が向上 | 5人 | 高級SUVとして確立 |
| 3代目(ZSU60系) | 2013年 | 国内専売化・デザイン刷新 | 5人 | ハイブリッド設定拡充 |
| 4代目(MXUA/AXUH型) | 2020年 | TNGA-K採用・PHEV追加 | 5人 | 上質感と燃費性能を両立 |
| 5代目 | ― | 次期 5代目(予想) | ― | 2026〜2027年登場の可能性 |
トヨタのモデルサイクルを考慮すると、次期ハリアーは2026年頃のフルモデルチェンジが濃厚です。デザイン刷新に加え、最新安全装備と電動化技術のさらなる進化が期待されています。
次期ハリアーで7人乗り登場の可能性は?
現在、トヨタから7人乗りハリアーの正式発表はありません。
しかし、採用されているTNGA-Kプラットフォームは海外の「ハイランダー」や「クラウン・エステート」と共通で、3列シートを搭載できる構造的余地は十分にありますね。
さらに近年は、PHEVの普及やファミリー層の増加により、国内でも“上質×多人数”SUVの需要が高まりつつあるのです。
次期ハリアーでは以下の進化が予想されています。
- PHEVを中心とした電動パワートレインの主力化
- 後席・荷室の拡大を意識したパッケージング変更
- クラウンシリーズやレクサスRXとのデザイン連動
こうした流れから考えると、5代目ハリアーで7人乗り仕様が登場する可能性はゼロではありません。
ただしトヨタは車種の棲み分けを重視するため、「ハリアー=上質5人乗りSUV」という路線を維持する可能性も高く、今後の発表が注目されます。
7人乗り化の可能性|海外モデル「ハイランダー」に注目

海外では「ハリアー=Harrier」「ハイランダー=上位SUV」という関係
海外市場では、トヨタは「ハリアー(Harrier)」と「ハイランダー(Highlander)」を明確に棲み分けています。
ハリアーは主にアジア圏を中心とした中型・5人乗り高級SUVとして販売され、一方のハイランダーは北米・欧州で展開される7人乗りファミリーSUVです。
どちらもトヨタのTNGA-Kプラットフォームを共有しており、車体構造や足回りの基本設計は同じ。
ハイランダーの仕様に見る“7人乗り化”の現実味
ハイランダーは全長約4950mm、ホイールベース約2850mmと、ハリアー(全長4740mm)よりひと回り大きいサイズです。
その差はわずか20cm程度であり、ボディを拡張すれば日本版ハリアーでも3列目を配置できる寸法。
ハイランダーでは2列+3列+2列の7人/8人乗り仕様を選択可能で、荷室も十分な容量を確保しています。
また、PHEVモデルやハイブリッド仕様もあり、電動化と多人数乗車を両立したSUVとして海外では高い人気を誇るのです。
日本ではこのハイランダーが未導入のため、ユーザーはハリアーやRAV4に流れています。
しかしトヨタのグローバル戦略を見れば、ハイランダーの国内展開や、その要素を取り入れた次期ハリアー登場の可能性は十分に考えられるでしょう。
【筆者の考察】7人乗りハリアー登場の可能性は“中期的にはあり得る”
筆者の見解として、5代目ハリアーで7人乗りが追加される可能性は中期的に十分あり得ると考えています。
その理由は次の3点です。
- ① 国内市場のファミリー層需要が再燃している
→ 子供3人世帯や2世帯同乗ニーズが高まり、「5人では足りない」という声が増加。 - ② PHEV化による車重増加が許容される時代に入った
→ 大型化してもモーターアシストにより燃費と走行性能を維持できる。 - ③ トヨタSUVの整理が進んでいる
→ クラウンシリーズが上位層をカバーしたため、ハリアーが中間層の7人乗りを担う可能性が高まっている。
トヨタはモデルごとの「差別化戦略」を重視していますが、ハリアーのブランド性を保ちながら実用性を拡張する方向は十分あり得ます。
特に2026〜2027年のフルモデルチェンジでは、ハイランダーの設計思想を取り入れた「日本版7人乗りハリアー」が試作段階で検討されていても不思議ではありません。
「子供3人家庭」にはどのSUVが最適?おすすめ代替モデル

「子供3人で使いたい」方におすすめ車は以下でしょうか。(筆者目線で)
| 車種 | 定員 / 列構成 | 主な特徴 | 向いている家庭像 |
|---|
| クラウン エステート | 5〜7人 / 2〜3列 | 上質で静粛、都市型SUVに近い乗り味 | 「ハリアーの高級感+7人対応」を求める層 |
| マツダ CX-80/CX-8 | 6〜7人 / 3列 | 居住性・走行バランス良好。ディーゼルも選択可 | メインカーとして家族で遠出が多い家庭 |
| アウトランダーPHEV | 5〜7人 / 2〜3列 | 電動SUVの静粛性と経済性が強み | 平日送迎+週末レジャーの両立派 |
| アルファード/ヴェルファイア | 7〜8人 / 3列 | 広さ・快適性は群を抜く。チャイルドシートも楽々(高級志向) | 三世代・祖父母同乗が多い家庭 |
🔸 さらに詳しく比較するポイント
- 車内スペース:
CX-80とアルファード系は3列目でも余裕があり、チャイルドシート3台も現実的。
クラウンエステートは「たまに乗る」用途なら十分。 - 走行性能と静粛性:
ハリアーの高級感に近いのはクラウンエステートとアウトランダーPHEV。
とくにアウトランダーはEV走行の静けさが特徴。 - 維持費・燃費:
PHEVモデル(アウトランダー・クラウン)は燃料費を抑えやすい。
CX-8のディーゼルもランニングコストに優れる。 - 選び方の目安:
- 走りと高級感を両立 → クラウンエステート
- 実用性と価格バランス → CX-80/CX-8
- 静かで経済的な走り → アウトランダーPHEV
- 7人全員快適を重視 → アルファード/ヴェルファイア
ハリアー 7人乗りいつ?新型登場の可能性と代替SUVのまとめ
トヨタ・ハリアーはその上質なデザインと快適性で多くの支持を集めていますが、現行モデルでは全グレード5人乗りのみとなっており、7人乗り(三列シート)設定は存在しません。
これはクーペSUVらしいスタイリングを保つための設計上の選択であり、居住性や静粛性を優先した結果でもあります。
しかし、次期型となる5代目ハリアー(2026〜2027年頃予想)では、7人乗り仕様の登場が検討される可能性があります。
すでに同じTNGA-Kプラットフォームを採用する海外モデル「ハイランダー」や「クラウン・エステート」が3列シートを搭載していることから、技術的なハードルは高くありません。
今後のトヨタSUVラインナップ再編次第で、国内版「7人乗りハリアー」が登場する余地は十分あるといえるでしょう。
一方で、**家族層(特に子供3人の家庭)**には、すでに実用性の高い代替SUVも豊富です。
「CX-80/CX-8」や「クラウンエステート」、「アウトランダーPHEV」、「アルファード/ヴェルファイア」などは、7人乗りとして高い完成度を誇ります。
また、チャイルドシート配置や荷物積載を工夫すれば、現行ハリアーでもファミリーカーとして十分対応可能。
デザイン重視の都会派SUVとしてハリアーは完成度が高く、「上質な5人乗り」を貫いてきた背景には、明確なブランド戦略があります。
その上で、「もし7人乗りが出るなら」という期待を持ちながら、現状のライフスタイルに最適な選択をすることが大切でしょう。
🔗 参考リンク
